経営者対談

ものまねタレント
Bず軍団 × ワクセル

「Bず軍団」のメンバーである、大橋ヒカルさん・TAIZOさん・ひでよしっとさんにステージでのパフォーマンスをしていただきました。

「Bず軍団」は、日本テレビ「ものまねグランプリ」に出演以降、Twitterでトレンド入りするほど世間の話題となったB’z 稲葉浩志のものまね軍団です。現在も学園祭やイベントなどでパフォーマンスされていらっしゃり、エンターテイメントを日本各地へ届けていらっしゃる皆さんです。

今回は、パフォーマンス後にお時間をいただき、インタビューをさせていただきました。

Q:ステージでのラストのメッセージがとても心に響きました。あの時の気分をお聞かせください。

ステージラストのメッセージ
大橋ヒカルさん:

この会場には何かにチャレンジしようとしている人が多いと聞きました。リスクを背負ってでもチャレンジする姿はとても素晴らしいです!僕らもBず軍団を10年続けています!!
B’z軍団のゆるキャラ的存在のTAIZOさんは、Bず軍団の活動中に脱サラをしました。元々はスーパーで24歳から13年間働き、結婚して子どもも2人いる中で、37歳であえて厳しいものまねの世界へ飛び込んできました!

TAIZO: チャレンジを許容してくれたうちの嫁さんには、今でも感謝しています。人生一度きりですし、好きなことをやりたかった!リスクはありましたが、人間、死ぬ気でやればなんでもできる。プレッシャーを感じれば、逆境に強い人間になる。だから、皆さんも頑張ってください!

今回、こんなにたくさんのお客様の前で歌えた事に感謝します。鋭気を養うために、弱気や嫌なモノは「ウルトラソウル!」と一緒に全部出し切っていきましょう!!

ひでよしっと:TAIZOさんのMCいつまで続くのか、30分くらい喋っていたらどうしようかと思いました。

TAIZO:楽屋でそろそろ、ものまねに移行しようと考えていると相談したら、大反対されました。周りからは、「ドラえもんのネタが当たって、X JAPANができるくらいで成功できるわけがない!今現在、ちゃんとしたお給料をもらえていて、子どももいるに……。」という意見が多かったんです。スーパーを辞めて、ものまねでチャレンジするか、家族にも相談して、ぶっちゃけ2年悩んだんですよ。ものまねとスーパーの二足のわらじで、休みや振替休日の時にテレビの出演や収録をしていたため、とにかく休みがなかったんですよ。ドラえもんのネタで、「しゃべくりセブン」や「ナカイの窓」に呼ばれましたが、忙しさもピークで、身体を壊してしまいました。

ひでよしっと:糖尿で?(笑)

TAIZO:糖尿じゃないわ!(一同爆笑)
身体が弱っていたからか、風邪から気管支炎、副鼻腔炎になっていたのに気付かず、菌が脳に行く手前で緊急入院しました。入院している時に「しゃべくりセブン」のオファーがあり、どうしてもって出て欲しいと言われ、病み上がりで出演しました。今でもその頃の映像えお観ることができるかもしれませんが、その時はめっちゃ痩せてるんですよ。

ひでよしっと:しかし太ったよね。だんだん首がなくなって……。
いや、待って、めっちゃ痩せてるはない!(一同爆笑)

TAIZO:今より!

ひでよしっと:今よりだよね?それ言わないと。めっちゃ痩せてるだったら、大橋ヒカルさんくらい細かったのと思っちゃうよね。

TAIZO:今より10kgくらい痩せてた。

ひでよしっと:で?10キロ減らすと今、何kgになるんですか?(一同爆笑)

TAIZO:今、その話してない!
身体を壊してから、スーパーかものまねかどっちかに決めなきゃいけないと思って、あえてものまねを選んだんです。家族がいるので食わしていかないといけません。嫁も反対したかったんだろうけど、スーパーでのキャリアが長かったため「本当にダメだったら戻ってよ!」と言われた上で、1本化することにしました。内心は戻らないと決めていましたけどね。

大橋ヒカル:TAIZOさんが今こうして強くいられるのは、奥さんの力が結構ありますよね。僕もお会いすることがありますが、当たりが柔らかいですし、旦那様であるTAIZOさんを応援してくれます。家ではどう言われてるかわかりませんけれどね(笑)

TAIZO:嫁からは色々言われますよ〜。

大橋ヒカル:ちゃんとした奥様でいらっしゃるなと思いますよ。

ひでよしっと:恋人同士みたいに電話でしゃべってるもんね。

TAIZO:そう?普通にしゃべってるだけですよ。

ひでよしっと:いやいや!毎日、仕事帰りに車の中で、「今から帰るよって」電話してるじゃん。

TAIZO:それは普通でしょ!

ひでよしっと:普通だと思ってるけれど、それは普通じゃないです!

TAIZO:奥さんが夕飯を作って待ってるのに、何も連絡しないで食べて帰ってきたら怒るでしょ?

ひでよしっと:あれ?好感度あがっちゃうよ、これ。ねえ?結構、ラブラブな感じでしょ?(一同爆笑)

TAIZO:絶対ないから。結婚して18年なんですよ。18年?16年……あ、19年だ。

ひでよしっと:こうゆう人なんですよね。

大橋ヒカル:Bず軍団の中で、唯一の妻帯者ですからね!

Q:奥様のサポートはもちろんのこと、TAIZOさんがお考えになるご自身の成功の原因について詳しく教えてください。

TAIZO:1本化した1年目はさすがに大きな仕事はなかったです。ものまねショーパブに出演することが多いんだけれど、これは決してギャラは多くない。そういうのよりも、企業や団体のパーティや新年会、忘年会、夏祭りのステージ、学園祭や納涼祭などに呼ばれることでの仕事、いわゆる営業の方がギャラが多いんです。

1年目は営業の仕事もなかったので、収入がほとんど無かったんです。働いている人ならわかると思いますが、スーパーで働いていた時の税金が、1本化した1年目に来ました。当時の稼ぎが毎月10数万円くらいしかないのに、税金だけで毎月10万円程度払っていて。1年目は税金の支払いが大変でした。

あとは、それまでスーパーの仕事を傍らにものまねをやっていたくらいの頻度だったので、1本化した時に喉が慣れないんですよね。2、3日連続で歌うと喉が枯れちゃっていました。

ひでよしっと:Xやってドラえもんやって、Xやってドラえもんやって……。声質が違うものまねは、負担あるもんね。

TAIZO:そういったネタもあるんですけれど、喉が枯れてすぐ声でなくなっちゃうんですよ。喉が枯れると、似せられなくなって、要は仕事ができないので休むわけじゃないですか。そうなると嫁は、「は?!」って顔になる。「声が出ないからしょうがないだろ!これ以上無理したら2、3ヶ月できなくなるよ」って。ぶっちゃけた話をするとリアルで喧嘩になります。

ひでよしっと:喧嘩するにも喉使うもんね(一同爆笑)

TAIZO:仕事もあまりないし、とても困ったんですが、自分で決めたことなのでどうにかしなくちゃいけない。待っていても仕事は来ないので、まず自分を知ってもらうことから始めました。
仕事を増やすにはどうしたらいいのかを考えたんですよ。そこでスーパーの経験が活きたんです。美味しいものを仕入れてきて「美味しいですよ」って伝えても、それだけで買ってくれる人はほとんどいません。でも、実際に食べてみて「美味しい!」と感じたら買ってもらえます。
ものまねの仕事に置き換えると、自分が商品なので、まず知ってもらうためにノーギャラでやろうと思いました。最初は地元から始めて、次に地方の知り合いの企業の全部に足を運びました。往復ともに自分の車ですし、もちろん自腹です。

ひでよしっと:それ、どこでもドアやタケコプターで行かないんですか?(一同爆笑)

TAIZO:「10分でも、5分でもいいからやらせてください!」と色々な企業さんにお願いしに行きました。月に10本くらい、ノーギャラで半年間くらい続けたんですよ。その結果、次の年には仕事が10倍になって返ってきました。月によって仕事の入り方には波がありますが、2年目からはほぼ安定しましたね。

何事も新しいコトに踏み出すことは躊躇します。どうしても失敗を恐れるじゃないですか。ましてや家族がいる、高収入の職に就いていて安定した生活を崩すなど、リスクがあればなおさらですよね。
僕の考えは「失敗することを怖がる事が、人生の失敗」なんじゃないかと思っています。

ひでよしっと:それ、名言だね!TAIZOさん本書けるよ。(一同爆笑)

Q:「失敗することを怖がるのが人生の失敗」と思うような出来事は他にもありましたか?

TAIZO:特にスーパーで学びましたね。もともとは歌手になりたくて、高校卒業と同時に山口から東京に出てきました。歌手を目指していたときは、色々なバイトをやりました。夜勤もやっていましたし、物干し竿を売ったり、網戸の張り替えもやっていました。

ひでよしっと:さすがドラえもん(一同爆笑)

TAIZO:歌手になる夢を24歳で諦めて、スーパーへ就職しましたが、実際はそこで骨を埋めるために結婚したんです。スーパーは13年やりましたが、出世しないといけないじゃないですか。そのため、売上を作って成果を手に入れたくて。その甲斐あって、スーパーでの青果の売上はナンバーワンでしたよ。さらに売上が落ちていた店を任せられ、改善してきました。

Q:スーパーでの売上が上がった理由はなんでしょうか?

TAIZO:「市場力(イチバリョク)」ですね。市場力とは、「市場の人との関係をどれだけ築いたか」です。市場の方は、誰もが同じ値段で売らないんですよ。大きいスーパーと小さいスーパーなら、大量に仕入れる大きいスーパーは安くしてくれるでしょうけれど、小さいスーパーは人間関係が肝心なんです。人間関係が良くなった方が勝ちなんですよ。

「おまえだからいいよ」って言ってもらえる。その代わり、相場が悪くて売れ残ってる商品があるときは、助けてあげたりもしないとね。いわゆる持ちつ持たれつの関係を構築するかです。

スーパーへ行けば、安いものはだいたい悪い、良いものは高いというのは当たり前で、良いものが安かったら売れるじゃないですか。でもそれは難しいんですよ。それを実現するには、市場で安く買う必要がある。そのためには人間関係が重要なんです。
つまり、市場の方々と関係性を築き、お互いに勝てるチームをつくるようなイメージです。

Q:人間関係をよくするために、普段から心がけていることってありますか?

TAIZO:ん〜、やっぱ、コミュニケーションですね

ひでよしっと:え?じゃあなんで、楽屋でいつも態度がでかいの?(笑)

TAIZO:態度がでかいんじゃなくて、身体がでかいからそう見えたんじゃないですか?

大橋ヒカル:僕らは普通に座ってるけど、TAIZOさんは背もたれに腕かけて座ってますよね?(笑)

TAIZO:これが、普通なの!

大橋ヒカル:リーダーとして、いつもヒヤヒヤしているんだからね。TAIZOさん「まっすぐ座って!」って思ってますもん。でもさぁ、まさかTAIZOさんからこういった話がでてくるとは思ってもいませんでしたよ。

TAIZO:スーパーのことを喋りだすとね。0からスタートして13年もやってきたからね。身内企業のスーパーなので、10店舗くらいで上がるところまで上がって、ぶっちゃけこれまで上がることができないというところまできて、なんだか逆に行き詰まっていたんですよね。

ひでよしっと:ものまね八百屋とかやったら良かったんじゃない?

TAIZO:それやったことあるんだけれど、お客さんが湧いちゃって逆に大変。以前、ドラえもんの声で「本日限定!本日、大根1本!なんと、10円~~~!!!」と録音した音声が、スピーカーから鳴ってるんじゃないかって、お客さんがみんな上を見てましたから。(笑)

大橋ヒカル:まさか店員であるTAIZOさんがしゃべってると思わないよね! TAIZOさんが初めてテレビに出たときは、そのお店の作業着のまんまX JAPANのネタやってましたよね?

TAIZO:調べればわかるんですけれど、X JAPNの「Forever Love」を歌ったのはフジテレビの「ものまね紅白歌合戦」での素人のコーナーでした。32歳のときにたまたまギャグで応募したんです。

大橋ヒカル:え?ギャグだったの?

TAIZO:コロッケさんの四天王時代からものまねが好きで、ずっと観ている世代でした。素人さんが出るたびに、素人ながらに「俺の方がうめーよ」って感覚があって、冗談で応募したら「お台場に来て下さい」ってなっちゃったから、「やべー、本当に行かないといけねー」って。それで行ったら受かっちゃったんです。

大橋ヒカル:でも実際、みなさん思ってると思いますよ。Bず軍団よりうめーよって。特にB’zのファンの人たちから見ると稲葉さんが大好きでしょうから、「絶対俺のほうがうまい」って思ってる方、絶対にいますよね。(笑)

TAIZO:根拠のない自信は、やっぱり大事ですよね。

大橋ヒカル:どんな事にも、きっかけはありますよね。それがどんなに小さな事でも。TAIZOさんの応募する、しないというのも同じです。

Q:Bず軍団が始まったきっかけをお聞かせください。

大橋ヒカル:最初は完全に番組の企画だったんですよ。ある日、打ち合わせに呼ばれて行ってみたら、数名のものまね芸人さんがいたんです。みんな稲葉さんの格好をしていれば、「この人達もB’zを…」って思いますが、みんな見た目も違ったので「なんだろうなー」って思っていたら、ディレクターさんから「皆さん今日から”Bず軍団”です!」と。

TAIZO:大橋さんは、Bず軍団の初期メンバーで初回からいます。僕は2期生です。2期生は今は僕しかいないですね。1期生は2人残ってて、河口こうへいさんと大橋さん。

大橋ヒカル:Bず軍団の延べ人数は20人になります。辞めた、離れたなど、理由はそれぞれあるんですけれど、現在は7人です。でも、最初はぶっちゃけすぐに終わるユニットだと思いました。当時から、同じものまねをする芸人さんを集めた企画はありました。例えば、アントニオ猪木さんのものまねをしている人や、松山千春さん、長渕剛さんのものまねの方。そういった方々を集めたら、絵的に面白いんですよ。でもそういうのって今までは、単発で終ってたんですよ。

当時、「ソロでB’zをやってきたけど、軍団としてまとめられたということはこれで使われなくなるのかな」って思ったのが正直な気持ちです。他のメンバーも、同様に思っていたんじゃないでしょうか。でも数回続いていく中で、どうにか続く方法はないだろうか?って考え始めたんです。

初期のBず軍団は「B’zの稲葉さんがたくさん出てきて、ちょっとずつ姿も変わって増えていくのが面白い!」というネタでした。それでもヒット曲を数曲やると、新しいものを観たいと思われてしまう。そんな頃、ちょうどAKBが流行っていたころで、衣装も赤チェックで少し似ていたんです。そこから、最初4人だったBず軍団が、6人になって11人にまで増えていたので、このまま増やして「AKBず48」にしようみたいな企画を僕が持っていったのですが、様々な理由から通りませんでした。しかしその次回で、AKBのメドレーをB’zの稲葉さんが歌ったらというネタが生まれて。11人でAKBメドレーをやったんですよ。

ものすごい会場が湧きまして、Bず軍団がブレイクした瞬間でした。

AKBのような団体ネタをやる時には、フォーメーションが大切なんですが、僕ら芸人はピンが多くて、ポジショニングを取ることに慣れてなくて。それに加えて、皆さんびっくりされるかもしれないですけれど、リハーサルって1回しかないんですよ。リハを1回やって、そのまま本番を迎えて、それがオンエアされるんですよ。

僕は舞台とかも踏んでたので、ナンバリングとか色々なコツをメンバーに伝えていくのを繰り返していたら、気づいたらリーダーになっていました。もともとリーダーを設けていなかったのも、すぐ終わる企画だったのかも、と今思うとぞっとします。そんなB’ず軍団が今年で10年って、本当に感謝でしかありません。本当に色々な事がありましたしね。

Q:Bず軍団の中で、続けている人と途中で離れてしまった人との違いは何なのでしょうか?

大橋ヒカル:ものまね番組って実はそれほど多くないんですよ。実際はフジテレビと日テレしかなくて、各局、年に3回程しかないんです。ものまねから有名になった原口あきまささんやコージー冨田さんがいますけれど、司会やパーソナリティとして出ていく人って本当に少ないんですよ。最近は、お笑い芸人さんが司会されていますが、ものまね芸人さんで、司会されている方やCMに出ている人はほとんど見ませんよね。

例えば、何かしらの商品をドラえもんの声でやったとしても、著作権などの関係で、そのものまね芸人さんには身入りは少ないでしょうし、そもそもやらせてもらえないでしょう。個人での露出は少ないのが現状で、ましてや、僕らはBず軍団というくくりになってしまい、ひとりひとりの名前が出ないんですよ。

例えば、ひでよしくんは松竹芸能で、僕らはフリーなんですけれど、事務所からは、ピンでも頑張れよっていうのが通例だと思いますし。違うネタでもオーディション受けて、Bず軍団より売れてくれっていうのが、本音だと思いますしね。でも僕は、Bず軍団が特別なものになるんじゃないかって。これを継続させていくことの方に価値があるんじゃないかと思ったのを憶えてます。

Bず軍団が続けていくことで、その後、山崎まさよし軍団、倖田來未軍団、中島美嘉軍団、藤原竜也軍団などが誕生して。そういった意味では、軍団の走りになったのかなと嬉しく思います。でも、一度、軍団をやめたメンバーは、戻れないなんて話もありますね。

TAIZO:企画として、1回だけ出戻りして人数を増やすというのはありましたが、基本的に出戻りはいませんよね。

大橋ヒカル:あと、1回Bず軍団から卒業する対決というのもありましたね。「Bず軍団vs河口こうへい」というのもありました。結局、負けて戻ったんですけれどね。その後に、河口こうへいくんは「ものまね三太郎」という違うユニットネタを生み出し、Bず軍団を離れた時期もありましたね。結果的にまた戻って来てくれて、今も一緒にやれてます。

毎回視聴率を求められるのがTVですが、僕らからすると番組に出させてもらって「あ、Bず軍団!」って言ってもらえる事で、色々な仕事や営業に呼んでもらえるということもあります。最近はツイッターをはじめ色々なSNSで、ランキング上位に上がってくることがあります。
長く続いている理由の一つは、TVの視聴率以外にもあるのかもと。Bず軍団というひとつのキャラクターになってきているということなのかもです。そして、なぜ20人から7人になってしまったのかは、実は礼儀というのも関係してます。

Q:礼儀というのを具体的に教えてください。チーム内やグループ内のこと、もしくは対外的なことですか?

TAIZO:常識がなさ過ぎる人がたまにいるんですよね。僕も他人の事、あまり言えませんが。

大橋ヒカル:言い方が難しいですが・・・芸人さんたちって、どこか変じゃないとだめだと思うんですよ。もちろん良い意味でです。度が過ぎると扱いにくかったり、間違った方向に行ってしまったり、テレビ局側に迷惑が行ってしまう場合もあります。ただ、そういった芸人の方が、人前に「わー」っと出てくる。きっと芸能人にとって必要な要素なんですが、ただ、その中にも礼儀とか常識が伴ってないとな、と。

僕らは、周りにすごく助けられました。経験や歳を重ねてくると、叱られる事が少なくなるんですよね。「あそこはだめだったよ」「ここはこうだったよ」などのフィードバックやダメ出しで気づかせてもらえる。とてもヒントになります。周りの環境ですよね。ダメ出しをしっかりしてくれる先輩や仲間がいる環境。それがないと、結局いつの間にか赤信号や黄色信号が出てる事に気づかずに、突っ走ってしまうのだろうと。

TAIZO:僕も一度、失敗しましたし。

大橋ヒカル:ある日、TAIZOさんから相談がありましたもんね。懐かしいなー。

TAIZO:素人だったのでまったく知らなかったんですよ。とてもいい勉強になりました。

大橋ヒカル:歴史だけを軽く言うと、「ものまね四天王」というのがコロッケさんとビジーフォーと清水アキラさん、栗田貫一などがいらしゃって、その後、コロッケさんが離れて立ち上がったのが、日テレの番組です。そのため、仲も良好ではありません。

昔は収録日も一緒で、「片方に出たら、もう片方は出ない」というのがあったんです。元々僕らは日テレ側なんですよ。でも、TAIZOくんのデビューはフジテレビなんです。そこから、日テレの方にオーディションを受けたんです。

TAIZO:フジテレビが、素人向けのオーディションを継続的にやってて受けていたら、「色々反響があるけれど何したいの?」みたいな感じで言われたので、同じ素人は出してくれないんだと思ってしまいました。それで日テレのオーディションもあるよって言われて受けてみたら、Bず軍団のオファーがありました。

ひでよしっと:こんな形の人が入ったら面白いじゃないですか(一同爆笑)

TAIZO:当時はこんなに太ってないですよ(笑)

大橋ヒカル:そのあとに違う番組のオーディションを受けちゃったんだっけ?

TAIZO:違う違う。Bず軍団入ってて、3回連続で出させてもらったんですよ。その後、フジテレビからオファーがあったんです。Xでもう一回出てくれないかって。知らなかったから、受けてしまって。
ほぼ同時くらいに何も言わずに収録して、オンエアの日もそんなに変わらないタイミングで出たため、日テレから電話かかってきて、「なんで、フジに出てるの?TAIZOさんBず軍団ですよね?」って言われました。「あれ、出ちゃだめなんですかね?」って聞いたら当たり前ですよと。僕、素人ですけれど?って聞いたら、「素人でもだめですから」って。

大橋ヒカル:TAIZOさんから、「ディレクターさん怒らせちゃった」って電話がありました。知らなかったということを、ちゃんと正直に担当の人に言ってごらんと伝えたんだよね。それでなんとか収まった。

TAIZO:失敗したことをちゃんと素直にごまかさずに認めて、「すいませんでした」って謝ることって大事なんじゃないかなと思います。

大橋ヒカルさ:うちにはTAIZOさんみたいなキャラクターもいれば、ひでよしっとみたいな、僕ともまた違ったキャラがいます。誕生日は同じなんですけれど、性格はまったく違くて。あ。そろそろ誕生日だよな。

ひでよしっと:なにかありますか?(一同爆笑)

大橋ヒカル:ひでよしには僕らにはない、人と繋がる能力があるんです。全然違う切り口で人の心をつかみ、仲間にしていく男なんですよ。ものまねのショーでは、それを連続していかないとショーって成り立たないんです。

色々なパターンのお客さんがいらっしゃいます。特にショーパブなんて、ファンとして見に来るなら何しても大丈夫なんですけれど、ただ連れられてきましたというくらいのお客さん相手にも、最終的に満足してもらわないといけません。それぞれのお客さんの引き出しの中に入り込んでいく必要がある。それが出来るひでよしは、いつの間にかなくてはならないメンバーになっています。

ひでよしには、僕らにはできない話し方というか、「なんでそういう風に切り込んでいけるの?」っていうことがあるんです。ひでよしが新人としてBず軍団に入った時のことです。ちらっと僕のところにきて、「大橋さん。僕、誕生日2月8日です」って囁かれて、僕はびっくりして「は?!」と思いました。普通そんなこと言いませんもん。

握手した瞬間に何かしてきて、記憶に残る人っているじゃないですか。そういったタイプで、いつの間にかショーパブに出だして、いつの間にか安定しているし。今はひょうひょうとしていますが、彼なりに色々と考えてやってると思います。

Bず軍団が続いている理由のひとつは、各々の個性が強いことです。ここにいる他にも4人のメンバーがいるんですけれど、全員キャラクターが違いますね。だからメンバーが入れ替わっても今日とはまた違う魅力あるショーになりますし、僕がいつもまとめているときに、ひでよしがステージ上で盛り上げてくれるなど、色々な支え方があります。先程チームをつくるというのがありましたが、いつの間にかチームができあがって、そこに関係なくなった人は、いつの間にか離れています。

Q:お話を聞いていると、Bず軍団を続けるために意図的にブランディングし、勝つためにロイヤリティの高いメンバーが残っているイメージです。

大橋ヒカル:先ほども言ったように、番組は年に3回しかないんです。そうするとモチベーションが保てません。僕も毎回ヒヤヒヤしていますが、番組の企画なので、番組が「辞めます」と言ったらそこで終わりなんですよ。10周年迎えられるかどうかも不安なところもあったんですけれど、次の5月にあるのもオファーもあるので一安心です。今のところは「次のネタをつくらなきゃ」ってなっています。

今でこそ、皆さんに知っていただいているBず軍団があるから、他の芸人さんも「Bず軍団に入りたい」と言ってくれているのかもしれません。ただ、番組はあるものの、テレビばかり意識していてもダメだと思っていて、「このBず軍団で営業の仕事を獲得できないか」と楽屋で話してます。それをしないと、しっかりしたギャラに繋がらないから。

みんなのモチベーションが上がってきたのは、営業にまわしてみるという話を僕が持ちかけたことで、色々ありましたけれどOKがでて、ちゃんとギャラを貰えるようになってきてからですね。営業メンバーは一緒に地方を回ることもあるので、ちゃんとコミュニケーションが取れます。1泊すれば、お酒を飲んで本音が聞けます。そうすると協力体制もできてくる。そうなってきた頃から、チームとしての関わり方が出来てきました。

僕は、バンド時代に仲間の意識を高める感覚を持っていましたし、お芝居の経験から一団をひと月でつくり込んでいくプロセスもわかっていたため、できると思っていました。しかし、みんな一匹狼だったんですよ。だから「そーっすねー」って反応しながら、内心は「何言ってるの?」だったと思う。結果的にうまく営業に回れてよかったなと思って。カンパニーに関わっているメンバーとそうでないメンバーとでモチベーションが変わります。あとは、所属事務所も影響ありますね。事務所の意向もありますので、営業するのに許可が必要だし、ギャラも変わってくる。それだったらフリーで集めたほうが安くなっちゃう。ある意味、この3人が良いかもしれませんね。

ひでよしっと:一応、それなりに大手の事務所に入ってますけれど(一同爆笑)
僕の場合は、事務所にほっとかれている。

大橋ヒカル:僕らがこれからやれたらいいなと思っているのは、今日みたいなショーを増やして、Bず軍団の存在を変えていくことです。Bず軍団は、「B’zの声で色々な曲を大勢で歌っている」「いつも対戦では負ける人たちだ」と思われています。今日みたいなショーをやると盛り上がっていただけるので、お客さんからの反応も変わってきます。

ものまね番組以外のところで、使ってもらえるような違う切り口。今や「B’zはあんまり好きではないけれど、Bず軍団は好きです」という変な現象も起こり始めています。こないだもAbemaTVやNHKの「グッと!スポーツ」という番組に出させてもらいました。テレビも最初は「他局は出ちゃだめだ!」って言われてて、民放っていわれない放送局のNHKに出たことがあります。楽天の則本投手がゲストの会でした。則本投手はB’zが好きで、その話題になり「実は今日、来ていただいています!」と伝え、スタジオが「ワ~!」って湧いたら、僕らが登場する。このような使われ方も増えています。

メンバーにはこういったことに対応できる人になってほしい。どうにかして、ひとつのブランディング商品をつくらなければいけない。切り口は難しいですけどね。でも、今日みたいなのに呼んでいただけると、これから起業されるような方に聞いてもらえます。何気に一般のお客さんに聞いてもらえるより、起業家の方々に聞いていただいたほうが、僕らも使っていただけます。

僕らは、ただ単にB’zの偽物ですよ。何かステージからおこがましいなと思いながらモノ申していたんですけれど、笑いやエンターテイメントがみんなの原動力や信じる力になるんだったらと思って、今日はやらせていただきました。あんまり深く考えると「俺たちのライブなんて行ってる場合じゃねーぞ」と思ってしまいます。素直に受け取っている今日の方々は、ものすごく成功されていくと思っています。

それと僕らは、ものまねからちょっと離脱したいんですよね。例えば「Tokyo Street Collection」は、ショーですけれどひとつのフェスみたいなものなんです。次は、2万人の会場でやると聞いています。そこにB’zの曲が流れ「B’zが出てくる!と思ったら、偽物がでてくる!」みたいな。あとはFUJI ROCKでB’zの放送が流れたら、みんなびっくりすると思うんですよね。盛り上がれる技術は10年間のあいだに作ってきたので、自信はあります。

平成が終わる時代は、「愉しむものを愉しもう」「頑張ることは頑張ろう」で、「頑張るためには、愉しもう」「愉しむために頑張ろう」と、わかりやすくなってきたような気がしています。成功している人が成功しているし、ダメな人は年上でも教えを請う。そういった図式が出てきているのかなと思っています。

今日は、Bず軍団としては初めてのキャパでした。ものまねで1万人のキャパでやっている人はいないと思います。そこに関しては、先程はステージで拍手をもらいましたけれど大感謝です。

TAIZO:本当に、途中から申し訳ないと思ったもん。いいのかなと。

ひでよしっと:俺は最初から申し訳ないと思っていたよ。(一同爆笑)

TAIZO:あまりに盛り上がりすぎるから、本当に偽物でごめんなさいと。(笑)

Q:最後に、本日来場していたチャレンジする若者たちに向けて一言お願いします!

大橋ヒカル:今でこそBず軍団は約10年かけて、ものまねのファンの以外の方にも知ってもらえるような存在に少しずつなってきました。世間一般では「たかがものまね」と言われることがあり、僕たちの中ではチャレンジしたいという気持ちがあります。TAIZOくんの最初のきっかけは、ど素人から入ってきた。ひでよしの場合は、松竹芸能に入るきっかけもあった。何も保証はありませんが、根拠のない自信とチャンスをつかもうとする一歩だけかと思いました。

僕も一番最初はCDデビューなんですけれど、はがきを出すか出さないかで決まりました。TAIZOくんだったら、オーディションにたまたま遊びで出してみた。それでも出さない人がいる中で、出してみた。その第一歩は踏み出していると思うので、あとは信じて突き進むだけだと思います。皆さんは、僕たちとは全然違う方向に向かわれると思いますが、最終的には根拠のない自信と感謝の気持ちはすごく大事だと思っています。今日のステージもそうですし、今まで関わってくれた人たちがいなければ、今の僕たちはありません。

あとは、周りの意見をちゃんと聞くこと。自分の信念、芯だけは絶対に曲げないでチャレンジしていく。その繰り返しをしていけば、大丈夫じゃないかなと思っています。僕たちもまだまだ、中途半端ですけれど、そんな風に今日は感じました。みなさん、頑張ってください!!

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