対談

   

お笑いコンビ・オリエンタルラジオ「中田敦彦」× 嶋村吉洋

お笑いタレントの中田敦彦さんにインタビューをさせていただきました。

中田敦彦さんは、お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」で大ブレイクし、ダンスボーカルユニット「RADIO FISH」としても活躍されています。
最近では、ファッションブランド「幸福洗脳」の立ち上げや、「中田敦彦のYouTube大学」の配信、オンラインサロンの運営に、執筆活動など、実業家としても多岐に渡った活動を行い、次々とヒットさせています。

新しいことにチャレンジし続ける原動力は一体何なのか。
YouTubeチャンネルの登録数が爆発的に伸びている理由は何なのか。など、中田敦彦さんに熱く、楽しく語っていただきました。

中田敦彦
お笑いコンビ・オリエンタルラジオ

中田さんのお話の中で情熱・諦めないエネルギーを感じましたが、その根幹にある原動力を聞かせてください

自分がピンチに晒されるのが結構大事かと思うんですよね。お笑いがすごい仕事なのは、”滑る”ってことがあるんですよ。普通の会話の中で笑ったりするのは全然良いんですけれど、「今から面白いことをします!」って言った時点で、かなりやばい空気になるじゃないですか(一同爆笑)。

「飲み会で、今から面白いことをします!」と言ったら、すごい大変なことになるんですが、お笑いってそういった仕事なんですよね。地方のお祭りなどで、大爆笑ステージみたいな形で企画されていて、「さぁ、大人気のあの方が爆笑ステージをお届けしてくれます!オリエンタルラジオでーす!!」と紹介されて出ていくというのが結構あって。その状態でステージに上がると、「ミスると大変なことになる」という危機感で頑張る。
そういった意味では、今日のステージも気合いが入ったのは、会場もデカくてめちゃくちゃ人がいるなと思ったので、いつもの5倍くらい頑張ったと思います。すごい気合いが入りましたね。こんなステージは中々ないので光栄でした。

エネルギーが次から次に沸き起こってくるのは、やりたいことがたくさんあるのと、叶うってどこかで信じているからだと思います。そのため、単純に信じるというのは大事かなと思っています。「無理だよ」ってみんな心が折れそうになるんですけれど、なぜか無茶苦茶信じることだと思っています。

幼い頃から、信じる気持ちがありましたか?


いやーどうでしたかね~。もちろん上手くいかないこともたくさんありましたよ。学生の頃なんか、サッカー部だったんですけれど「サッカーでプロには成れないなー」「これはできない、あれはできない」など思っていました。

個性とか、自分の武器って話になると思うんですけれど。これって簡単に見つかるものというよりは、自分としてはこれで戦いたい訳ではないけれど、もうこれしかないという時がポイントかなと思っています。

YouTubeに関してもそうです。カジサックさん(キングコング梶原さん)にゲストで呼ばれて出た時に、「教育系YouTuberやれば?」って言われたんです。その時は「あ、そうっすね!」と言ったものの、「今はあんまりやりたくないな」って思っていたんですよ。「向いてるで、絶対あっちゃん、向いてんねん!」って言われたんですけれど、「そうっすね」とか言って、心に留めておくだけでした。

YouTube以外でも色々とやっていましたが、その1つの売上が落ちて、オンラインサロン運営をもっと頑張らなきゃいけない時期がありました。あっちもこっちも売上を上げるためにPRが必要で、ラジオがあったからいっぱい来たのかと気づきました。ラジオなど媒体があれば僕の気持ちが伝わって、伝わればお客さんが来てくれるんだと。

でも結局は媒体に依存しているわけだから、自分でチャンネルを持たなきゃなって思いました。自分でしっかり喋る上では結局YouTubeに立ち返ってきて、普通に喋ってじわじわ伸びていた時に、「よし、いよいよやってみるか!」と思って本気を出して授業をやったら、バンと伸びました。結局これか!結局この向きか!と。

ほかではよくあるんですよ。もともとバイオリンをずっとやっていた芸人がいて、そのかたは「親にやらされていたバイオリンをもう思い出したくもないから、違うことをやりたい」と普通に漫才やコントをやってました。でも、バイオリンがすごい上手いんだったら、それがほかの芸人さんとの差別化になる。「バイオリンをちょっと混ぜながらパフォーマンスやってみたら?」と言ってたんですよ。でも、しばらくやっていなくて、いよいよ、そろそろという時にやり始めたら、めちゃくちゃ話題になって「やっぱりなー」って思った。

自分が生きてきて、時間を費やしたものがあるならば、人と差別できるところなので、武器として生きていくしかない。ひたすら喋るというのが、僕にとっては本当に最後の刀なんですよ。ひたすら喋って、人に感動してもらって、自分の仲間になってもらう。

僕は歌も踊りもできないけれど、一生懸命喋って、歌って踊れる人や服を作れる人を集めることができる。店に並んでいるものも、シルバーアクセサリーも職人が作っていて、あと枕もあるんですよ。枕は、枕職人が作ってくれて、それらを全部、僕が喋って、だんだんものを増やしていった。僕の武器は、とにかく喋るしかないという感じですね。

中田さんのYouTube大学やオンラインサロン、幸福洗脳など、コンテンツの見せ方や売り方がすごく斬新だなと感じました。意識されていることをお聞かせください


斬新と感じていただけたのであれば嬉しいです。その上で妻に褒められて「はぁ、なるほど」って思ったことは、「あなたって怒られることを何とも思ってないのね」って言われたんです(一同爆笑)。

「それってだいたいの人は嫌なのよねー。洗脳やPERFECT HUMAN、武勇伝って、眉を潜められるというか。逆風が絶対に吹きそうだから、みんな遠慮しちゃったりするんだけど、あなたは怒られるってことがどうでもいいのね。それがいいところかもね」と言われました。自分の個性って自分だとわからないんですけれど、人にそう言われるってことは、良いことなのかもと感じます。

僕はルールを全部破って、悪いことをしてやろうというタイプではなく、ルールの弱いところを見つけてギリギリのことはやろうとするんですよ(一同爆笑)。

「芸人大集合!椅子取りゲーム」という企画で、なんとか最後のひとりまで残ったんです。相手がかなりデカい芸人さんなんですよ。まともにやったらふっ飛ばされると思ったので、音楽が止まった瞬間、その芸人さんは椅子に向かってダイブしたんですけど、僕は椅子の脚を蹴ったんですよ。

相手がダイブして悶ている間に僕は、蹴って遠くまで飛んだ椅子に駆けていって、立てて座るというのをやったんです。椅子を蹴っ飛ばして良いのかというルールがなくて、色々と物議を醸し出しましたね。

それから、「よしもと男前ブサイクランキング」というのがあって、雑誌『マンスリーよしもと』で上位の得票数を見て、当時は1,000票くらいでベスト3に入れることがわかりました。投票方法は「よしもとの劇場に置いてある投票用紙に名前を書いてください」というものだったんですよ。これは結構ゆるいルールだと思って、300人程度が集まる自分のライブで投票用紙を1,000枚用意しました。そして、ひとりに3枚ずつ配って書いてもらい、回収して箱に入れるというのをやりました。結果、それで男前ランキング2位になりました。

結構、ズルなんですよね。全部ズルなんですけれど、そういったことを平然とやるんですよ。普通に怒られるんですけれど、死ななければいい。ギリいける!ということをやる。本当に悪いことはやっちゃいけないと思うんですけれど、「もしやってみて、本当に怒る人が出てきたらすごい謝る!」ということは考えています。

僕が立ち上げたファッションブランド「幸福洗脳」も、「そんな服着るんじゃない!」と本気で怒られたら「すみませんでした!」って謝って燃やそうと思っています(一同爆笑)。

オンラインサロンについての質問です。すでにアナログで存在するコンテンツを、中田さんだったらオンラインサロンやウェブとどのように組み合わせていきますか?


僕はオンラインサロンは2つ持っています。PROGRESS(プログレス)とUNITED(ユナイテッド)。元々は、僕のビジネスを手伝いたいという人を集めたかったんです。ですが、ファンクラブもなかったため、一緒にしてしまおうということで、UNITEDという月額1,000円のオンラインサロンを作ったんです。ところが、意識の差がすごかった。「何かやりたい人」と「ただ見ていたい人」でも違うし、「僕を応援している人」、「僕の周辺にいる相方やメンバーを応援している人」でも温度感が違う。

ただ見ていたいだけの人は、単純にBBQなどやるほうがいいんですよ。しかし、「ただ見ていたいだけの人向け」のイベントばかりやると、ちょっと意識が高い人からすると不満な組織になってしまいます。

そういうわけで、UNITEDはチケット優先販売のファンクラブに独立させて、月額6,000円に引き上げたPROGRESSは「中田と何か作ろう!」と呼びかけ、参加者がつくる代わりに中田も広告するというような組織にして、スタートしたんです。

最近はラジオの流れだったり、講演会での喋りを聞いて入ってくれたりなど、様々な形の入会ルートがありますが、それでもやっぱり先に進んでいるプロジェクトがあります。毎日のように高頻度で参加できる軸になるものがあると、めちゃくちゃ栄えるんだなと思いました。

「このコミュニティに入ると何がオトクなのか」がハッキリわかる特典があると良いですね。
それまでは「幸福洗脳」をやったり、「プロジェクトを立ち上げてアプリ作ろうぜ」とか、「カードゲーム作ろうぜ」とか「お酒作ろうぜ」とか、色々やっていました。YouTubeに力を入れはじめてからは、お店の商品スペース裏のオフィススペースをスタジオに作り変えて、オンラインサロンメンバーは毎日の収録を観にこれるという特典を用意しました。

「店の閉店時間が19時なので19時半ちょうどに集まってください。定員は何名です。僕のこの記事に書き込みを何名までにして先着順ですよ」と。無料で毎日YouTubeの収録現場を観れるというのをやって、その笑い声を入れるようにした。そして、YouTube上で「今日も生徒さんが来てます。オンラインサロンに入っている生徒です!」と一言だけ言います。

「この授業を生で受けたい方は、ぜひオンラインサロンへ!また、スタッフも募集しています」という動画を毎日上げることで、動画を見てくれた人は、生で観に行けるんだと思って入会する。入会している人は、毎日中田がコンテンツをやってて、観に行けるんだったら、1週間のうちに1~2回は時間の合う日があるから、無料だし行ってみようとなります。

本当に人を集めるのは、生半可なことではないなと思いました。

僕の場合、活性化のさせ方は、一つ基軸になるような、非常にハードルの低いご褒美コンテンツを作ることです。収録の観覧は、観に来るだけじゃないですか。観て笑うだけなので、めちゃくちゃハードルが低いんですよね。エントリーのコストが非常に低くて、しかも頻度の高いコンテンツがあると回るかと思います。それがなくて、「みんな企画立ててね」となるとエントリーコストがすごくかかりますね。

プロジェクトを立てて、それでみんなを集めて、その中にハードルの低いものがあると、集まって飯を食いに行くことになるため、ハードル高い系も盛り上がります。まずは高頻度とローコストのプロジェクトが軸になっているといいのかなと思っています。

「運営側が結構負担を払っているよ」とサロンメンバーへのお得感になっているので、これは結構な初期投資だなと思っています。これを毎日続けていたら家族爆発するぞと思いながら、YouTube大学の授業を毎日アップしています。

これを長く続けるのは不可能だなと思っています。撮るだけでも時間がかかるんですけれど、僕はほとんど編集を入れずにちょっと加工して、それを書き出してのアップロードなんですよね。回線が4Gなので、30分程度の動画が、書き出し20分、編集20分、アップロード50分くらいかかります。撮影自体は20時に終わりますが、アップロードできるのは結局23時くらいになる。終わったら、帰宅して寝る。朝起きたら店に行って打ち合わせを行い、日々の勉強を行い、コンテンツの準備をしてまた撮影に入る。なんか専業のYouTuberみたいな感じになっています。もともとは、広告のためにやり始めたんですけれどね。

組織というものは、150人くらいまでは言語や顔見知りで統治できるけれど、それ以上の人数を治めるためには一つの強烈な教えを作るなど、統治論があると思います。それを勉強し、実践していかなければ軌道に乗らないと思います。だからこそ嶋村さんのコミュニティは、こんなにも大勢の人が集まっていて、本当に凄いことだと思います。

それと、どんなに大きくなっても小さい集まりが俺はいいと思っています。5、6人の集まりは結束が固まるそうなので、月に1回みんなで集まってちょっと飲んだりしながら、報告会を行うことをやっています。堀江さんのHIU(堀江貴文イノベーション大学校)をモデルに作って、そこからコミュニティとは何だという歴史を調べ始めました。

人は何によって治められてきたのか。太古の昔は宗教があって、そこから王の時代になり、機械とか法の時代が来るのを見て、教会の原始的なコミュニティはどう作られていたんだろうと気になりました。


メルカリの海外進出が上手くいかなかった土地には、教会などでフリマが毎週のように行われており、CtoCの取引環境がもう既にあったそうです。教会に週1回集まるのであれば、東京の教会、キリスト教やイスラム教はどうなのか、どうやって集まっているのかを色々と見てまわりました。

やっぱりこじんまりとしていて、ちょこちょこ見てみると、お茶会をするのが大事だと思いました。それで毎週日曜日、うちの店員とお茶をするという会を設けています。まだ緊張感があったので、「会話だけでなくて、ツールがあると良い」と店員に言われました。「ツールって何だろなー」って思っていたら、同窓会でやったUNOがやたらと面白くて。UNOみたいなゲームはないのかなと思い、量販店やおもちゃ屋などを巡って、全部買ってきてどれが面白いのかを研究しました。

その中で一番面白かったのをピックアップして、その原作者と組んで開発するというプロジェクトが立ち上がりました。でも僕がカードゲームに夢中になっちゃったんで、スタッフから「僕のお茶会は、どうやって盛り上げればいいんですか?中田さん、カードゲームの開発にあとどれくらいかかりますか?」と聞かれるようになりました。

告知と広告が全部繋がったら、そのYouTubeの撮影に毎日呼ぶといっても、店の裏のスペースに呼ぶだけなんですけれど、毎日来れて、毎日顔を見れて、それが対外的な告知になるため、かなり上手く回りだしたと思います。

オンラインサロンと言っても、デジタルであって結局デジタルではないんですよ。ネット上で集まって書き込んで、映像がアップロードできたり、連絡が取りやすくなってはいます。でも極端な話、電話でもメールでもいいんですよ。単純に記事としてアップする。掲示板みたいにホームページでもいいんですよ。基本的に何でも良いです。

オンラインサロンであって少し助かるなって思えるのは、閉鎖的であるところです。
SNSやホームページだと会員以外の人もみんなが見れてしまう。でも、閉鎖的な環境だと、解禁前の情報だとか、これはSNSでは言えないなとかというのも書けるんですよ。開発中の商品をボンボン投げちゃって、みんなに意見を求めて、それを元にみんなで議論する。先輩の悪口も言えるし、「こんな目に遭ったんですけど、どう思います?」など際どいことも発言しやすく、さらに炎上しにくいんですよね。

インスタグラムやツイッターやホームページには、外部の敵対的な人に常に晒されているストレスがあるじゃないですか。だから炎上リスクがあるんですけれど、オンラインサロンは炎上リスクや敵対者が入ってこない治安の良さがいいので、僕はもっと伸びるだろうなーと思っています。

オンラインサロンとは言え、結局アナログで会う事が大事だと思います。僕、すぐに会うんですよね。相談に乗って欲しいですとか、相談事があったら、何時に店に来てくださいと連絡して会って30分程度話して解散します。

西野さんの話でも、結局会うしかない。だから何がデジタルだって話だと思います。デジタルはあくまで乗り物であって、結局人と人が直接会って話してみないと、感情もわかりません。結構、この人は行動力はあるけれど、暴走しがちだとか。この人は言葉選びが下手だなとか、会ってみて初めてわかると思います。

(一同)本日は、貴重なお時間をありがとうございました。

『RADIOFISH NIRVANA 2019』
■日時 2019年10月2日(水)
■会場 ZeppDiverCity TOKYO
■OPEN 18:00 / SATRT 19:00

■チケット料金
1F 全自由 ¥6,000
2F 指定席 ¥6,000

※入場時別途ドリンク代あり
お問い合わせ:ディスクガレージ
050-5333-0888 (平日12:00~19:00)

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